32×倫理設計2

10年くらい前にインターネットのことを知って。ビル・ゲイツの戦略を知って。グラフィックよりも遥かにデザインの本質に近いインターフェースデザインを知って。これはすごいインフラがきたなと思い没頭していたのですが、ここ2年はまったく関心が失せてきました。 話題のブログや炎上したコミュ。マッドムービーもとんと知らない。それほど人々の生活に密着してきた証拠なのでしょう。

いまやっぱり一番おもしろいのは「店頭」ではないでしょうか。コンビニや家電量販店は、芸術、デザイン、経営工学のデパートですね。一日中いてもまったく飽きることがない。意外に聞こえるかもしれませんが、私の中で「インターネット」と「店頭」は概念としてほとんど同じものとして捉えているのです。つまり広告的にいうと、購買に一番ちかいところである。だからすごく大事。学問的にいうと、感性工学的でアフォーダンス的である。だからすごく謎。2007年の仕事は、これを理論に落とし込んで現象にまで実践していくスキームを考え出したいと思います。そういうわけで、来年は営業を離れ、マーケティングの部署に飛び込むことになりました。とても楽しみです。

最終的にはアートの世界に到達したいのですが、私のような哲学がない、軽薄な人間にはまだまだ時間と修行が必要なようです。もうすこし真剣に、ビジネスとはなにか、コミュニケーションとはなにか、考えてみようと思います。