19×14+Google Museum

Google Earthで、プラド美術館に展示されてるベラスケスの作品が鑑賞できるようになった。しかも絵画は140億ピクセルの高精細なのでズームインして見れるらしい。絵画保存の専門家の間は、デジタルアーカイブやサイバーミュージアムの領域で努力を重ねてきたが、この所作のおかげで議論終了になりかねない。ちなみに余談ながら私が2002年に初めて作ったWEBサイトは、ワークショップを展示対象にしたサイバーミュージアムである。いま振り返ってみるとなかなか新しい発想だったと思う。現在 公開停止してるが、サイトリニューアルが済んだら復活させるかもしれないので、その時にでも見てください。
Googleは恒常的に残るものを記録化することはできるが、瞬間的にしか発生しないものは記録しないので(それは各個人のマンパワーを支援するインフラを整えることで解決しようとしている)、サイバーミュージアム論は時間性に議論が集約されてゆくだろう。名付けてGoogle Museum構想(筆者の造語)は 日本ではあまり話題になってないようだが、美術業界として画期的な取り組みになるはずなので取り上げておこう。

■Google Earthにプラド美術館、名作が超高解像度で閲覧可能
Googleは13日、衛星画像地図ソフト「Google Earth」において、スペインのプラド美術館に展示されている作品を超高解像度で閲覧できるレイヤーを追加した。Google Earthで「プラド美術館」と検索し、地図上のプラド美術館をクリックすれば作品を閲覧できる。
閲覧可能なのは、ベラスケスの「女官たち(The Maids of Honor)」やルーベンスの「三美神(The Three Graces)」など14点の名作。いずれの画像も140億ピクセル(14ギガピクセル)の超高精細で、高レベルの解像度では「『三美神』に描かれている花にとまった小さなハチの細部までよく見える」という。Google Earthで美術館の作品が閲覧できるのは、プラド美術館の事例が初めて。
Google Earthプラド美術館のレイヤーでは、建物の周辺を3Dでズームアップして閲覧できる機能も備える。利用するには、Google Earthの設定で「建物の3D表示」を有効にする必要がある。