owatter つぶやきのなく頃に

ひぐらしのなく頃に絆」が第四巻で完結した。最後の記念に「owatter つぶやきのなく頃に」というTwitterを使った掲示板サイトをつくった。
Twitterハッシュタグ #kizuna4 をつけてつぶやくと、この掲示板にみんなのつぶやきが表示されて楽しめる仕掛けになっている。ユーザーのみんなはひぐらしの思い出や実況プレイをつぶやいてもらい、可視化するためのサイトだ。さらにひぐらしに登場する7人のキャラクターもつぶやいているので、ユーザーは掲示板を探しまわって7人のキャラクターを見つけると、ケータイの待受がもらえたりする。ただし見つけるだけでは手に入らず、キャラから出題される問題(ブカツイッター)を解かなければもらえないキャラもいる。みんなは問題を真剣に取り組んでいてくれて、掲示板はかなり白熱している。


このサイトをつくるうえでぼくが考えたことは、集合知のデザインの問題だった。このサイトはみんなのつぶやきを集合知として集約し、あるデザイン処理を通してアウトプットするものだ。そこでぼくは、集合知が大量に集まれば、優れたデザインが生まれるのかどうかを実践してみたかった。その結果として見えてきたのは、内容や物語のレイヤーにおいては集合知は関与するが、インターフェースのレイヤーにおいてはあくまでも設計者の考えが関与するということだ。なんとも当たり前な話だが。

集合知のデザインには、入力と出力のデザインがある。私たちがインターネット世界で目の当たりにしているのは、おもに入力のデザインによるものだ。出力のデザインを決めるのは、まだまだ設計者が決めてしまっている。今後、ぼくがつくるデザインは、情報社会の恩恵を受けた新しい出力のデザインの形を考えるものになるだろう。そんなことを考えながらデザインをしていた。