1×はじめに

アートに関するカテゴリーをつくってみました。本当はぼくは人生のなかでアートについて一番考える時間を割いたはずなのに、なぜこれまで語ることを避け続けてきたのでしょう。それはアートに対して、ひどく真摯な気持ちでいるし、恐れがあるからのように思います。最近知人のアートワークを見ていて、すごく心を揺さぶられたので何故か描いてみたくなりました。


ぼくの好きなアーティストはやはりマルセル・デュシャン村上隆、マイク・ビドロのような、アンチ芸術を気取る理論家が多いのですが、それは彼らの芸術が好きなのではなくて、考え方が好きなのに過ぎないのでしょうね。それは芸術の観賞法としては、間違ってるのかもしれません。だからぼくは恐れや気後れを感じてしまうのです。

では直感的に惹かれるアーティストは誰か、となると、まず、ニキ・ド・サンファルの名が浮かびます。都心ではカレッタ汐留で彼女の作品を見ることができます。右の絵のビッグ・レディーはご存知の方も多いと思います。次に連想するのはベタですが、ゴッホピカソマティス草間彌生、そしてパウル・クレーです。こうして名前を並べてみると共通しているのが、みな極彩色を好んで使うところですね(クレーはちょっと違いますが)。ぼくがポストモダン思想に霊感を感じたのも、その首謀者たちが描くカラーバリエーションの荒唐無稽さに魅せられたのが始まりでした。最初はまったく表面的な興味に過ぎなかったわけです。


アートを論じるまえに霊感至上主義に走っては、もはや書くことはなにもないように思えますが、今日から夏休みをとって愛知万博に行ってみたいと思ってます。大阪万博は日本のポストモダンの萌芽でしたが、愛知万博はどんなインスピレーションを感じるのでしょうか。霊感から華開く理論を期待して、フラフラ遊びにいきたいと思ってます。