VAIO Xを買う人へ

ある人から「VAIO X と iPadのどちらを買うか迷っている」という質問をうけた。この2つに魅力を感じて、どちらを買うか、あるいはどちらも買うか迷ってる人はけっこう多い気がするが、ググってみてもその比較をした記事があまりないようだ。そこでどちらも使ったことがあるVAIO Xユーザーを代表して「iPadもいいけど仕事で使うならVAIO Xだと思うよ」という立場にたって提灯記事をかいてみることにした。
VAIO X と iPadはコンセプトが異なる商品だし、使う用途もかなりちがうはずだ。しかし超計量かつ、しっかり仕事までできるモバイル端末としてどちらを買うか迷う人はいると思う。どちらとも併用してもよいと思う。とはいえ個人的には、値段を度外視すればVAIO Xをおすすめしたい。


ぼくは現状、VAIO Xを持って1年ほど経つが、かなり満足している。ネット閲覧もオフィス使ってもラップトップと遜色ない感じで快適である。iPadを買おうかと考えたが、それこそ電子書籍を読むくらいしか用途が思いつかず、VAIO Xで事足りると思って、iPadは買わずじまいに終わりそうだ。軽量のデバイスでテキストを書くなら、iPhone 4Bluetoothキーボードでつないだほうがよかったりする。

VAIO Xは厚さ13.9ミリ。重量はSバッテリーで655g。Lバッテリーで約770g。iPadは厚さ13.4ミリ。重量はWi-Fiモデルが約680g。Wi-Fi+3Gモデルは約730g。iPadは軽いと思われてるようだが、じつはVAIO Xとあまり変わらなかったりする。すると仕事のデータをがんがんつくれるVAIO Xを持ったほうがいろいろ汎用性が高いのだ。

ぼくはVAIO Xにすっかりはまってる。その御礼の気持ちで、ソニーからお金も仕事もいただいてるわけじゃないが、勝手にVAIO Xを買う人のためのガイドをしてみよう。


参考:VAIO X オーナーメイドモデル価格シミュレーション


店頭ではなくネットで買おう。店頭モデルだとスペックが選べず、店頭用に決められてしまっているが、ソニー直販のSony Styleはオーナーメイドという仕組みですべてスペックを自分で選ぶことができる。カラーリングもネット限定のものがある。家電量販店で買えばポイントがもらえるメリットはあるが、ノートPCは一生ものになるのでSony Styleでの購入をおすすめしたい。


カラーリングは自由だがプレミアムカーボンは微妙。
天板のカラーは、2010年7月現在、プレミアムカーボン/ピンク/シルバー/ゴールド/ブラックの5種類から選べる。これは好みなので自由に選べばいいが、店頭でチェックしといたほうが間違いないだろう。店頭でみるとプレミアムカーボンはプラス5,000円かかるが、光沢塗装を施されているせいで指紋がべたべたと目立ちやすいのもわかるはずだ。


プロセッサーとストレージは予算の限りMAXで。VAIO Xは AtomZ というプロセッサーが使われている。VAIO Pでも搭載されたもので、ウルトラモバイル系のPCでは搭載が増えているプロセッサーだ。Core 2 Duoに比べればやはりスペックは劣るものの、グラフィック処理が激しい作業をしなければ、それほど遅さを感じないと思う。オフィスソフトやネット閲覧ではほとんど遜色ないスピードで処理されるだろう。ただし絵や動画をガリガリつくるには向いてない。もともとそういう人はハイスペックなノートを使いたがるだろうけど。とりあえず1〜2万円の出費が惜しくなければ、最高スペックにしとこう。


バッテリーはLバッテリーがバランス良し。Sバッテリーは軽さ重視。バッテリーにはS・L・Xの3タイプがある。SとLは見た目は同じだが、Lのほうが100gほど重い。軽さを信条とするVAIO Xとしては痛恨の痛手ではあるが、Lバッテリーならば実質的に4〜5時間は持つ。Sバッテリーは2〜3時間ではないか。ちなみにバッテリーはメーカー発表の数字から、半分くらいの時間しか持たないと考えたほうがいい。Xバッテリーはでかすぎて持ち運びには適していない。とにかくバッテリーはかなり悩んだポイントだった。ぼくはLバッテリにしたが、VAIO Xの軽さを味わうならSバッテリーでもよかったかもしれない。実際はそんな長く使わないしね。


OSはWindows 7 Homeで十分。ソフトはなしでよい。Windows 7 Professional も選べるが、普通のユーザーは使わない機能が満載されてるだけなので意味はない。オフィス系のソフトはほしいものはバンドルすればよいが、かつてのOffice 2003がベストだと思う(2003ならみんな持ってますよね?)。Office 2007になってむしろ使いにくくなったし、現状のOffice 2010もその継承だと思うので、個人的には2003でよいと思う。セキュリティーソフトはパソコンを重くするので、ぼくは搭載しない。そもそもノートは重要データを保存しないサブマシンなので、セキュリティを強くする必要はないだろう。日本語入力ソフトはATOKよりも、ぶっちゃけ Googleのフリーウェアでいいでしょう。


無線系はWiMAXBluetoothを搭載したいぼくが2009年に買ったとき、WiMAXはまだまだ広まっていなかったので搭載しなかったが、現状はかなり広範囲に広がっているので、これからはWiMAXはありかもしれません。唯一、スペックで後悔しているところです。VAIO X専用のBluetoothマウス(別売)を使うとかっこいいので、こちらも搭載しとこう。


キーボードは好み。個人的にはスタイリッシュな英字配列だが使いにくい。英字配列だとキーボードに日本語が書かれていないため、見た目はクールだ。だが使ってみるとわかるが、Enterキーがやたら細長かったり、Backspaceやdeleteキーが狭かったりして、慣れるまで大変かもしれない。見た目なのか実益なのかで選ぼう。ぼくは見た目で選びましたw 慣れれば大丈夫です。


ざっとこんなところだろう。iPadVAIO Xを比べながら考えてみたが、やはりVAIOはどこまでいってもパソコンであり、上記のスペックだと12万円くらいになるから、価格はiPadの2倍以上だ。だからぜんぜんちがう概念もジャンルもことなる端末だと考えたほうがいい。ということでぼくは、発売が延期になったiPhone 4ホワイトを断念して、ブラックモデルを買いにいこうと思います。